『鳶の丘村』地図
Scene 1 木賊屋敷の夕べ
黄昏の少女は、夜啼く鳥となった。
《三人が鳶の丘から屋敷に戻る途上のこと。》
リィタ:「オルビスさん、これから夕餉にするんですけれど、ごいっしょにどうですか?」
オルビス:「それはいいね。じゃあ、つきあわせてもらうかな。」
セレーグ:私はどうもさっきの様子(鳶の丘での出来事。)が気になっている。俺の乗ってた船でも、水夫がマストの7メートルのところから落ちたらああはすまないな、とか。ずぅーっと、えんえんと考えている。
マスター:それでは木賊屋敷に着きました。
ヨウタ:「お客人どの、おかえりなさいまし。・・・今日もあつい日でしたね。湯浴みなどいかがですか?」
セレーグ:「う〜ん・・」
ヨウタ:「もう仕度はできていますよ。」
セレーグ:「では、おさきに入らせていただきます。」
マスター:湯浴みが終わると、夕餉が始まります。夕餉はご飯と汁物と根菜に川魚。もちろん、さっき採りにいった香り草が添えてあります。セレーグは一週間逗留していますが、必ず川魚がでてきますね。
ヨウタ:「いえ、すみませんねぇ、いつも同じような夕餉で。」
セレーグ:「いえいえ、私がいつも戦場で食べるようなものに比べれば。」
ヨウタ:「これもこの子が好物でしてねぇ。」と言って、川魚を指した。
リィタ:「まぁ、おかあさん、剣士さまの前でよけいなことを。」
セレーグ:「私は海の生まれですから、魚は好きです。」
オルビス:「この川魚はなかなか絶品だと思うが。」
マスターより:
このとき、キサナのプレイヤーは悶絶していたが、ええかげん、読者の方々も何か気付いていただけたかと思います。まあ、それはともかく(笑)
オルビス:「セレーグ殿、何か気にしておられるようだが。さっきのことですかな?」
セレーグ:「まぁ、そういう不思議なこともたまには起こるんじゃあないですか・・・。」
マスター:ユルセルームでは確率1%といったところでしょうか。ないこともないが、めずらしい出来事ですね。
オルビス:「どうもごちそうになりました。」
サムシュ:「いえいえ、たいしたおもてなしもできませんで。」
オルビス:「それではまた。セレーグさんも。」
マスター:それから時間がたって深夜のこと、セレーグはふと目がさめました。裏の川辺の方で、複数の人の気配と、女性のしゃべる声が聞こえたからです。
セレーグ:「ムッ。」といって、いつもの癖で起きちゃうんだよな。深夜に女性の声とは怪しい。マシェス(大刀)は大げさだからティンシェス(短刀)くらいを持ってちょっと降りて様子を見に行ってみよう。
マスター:あなたが立ち上がったころ、ふっと人の気配が減りましたよ。
セレーグ:近づいて行く。
マスター:あとは、水の流れて跳ねる音が聞こえるだけです。「しゃばん・・・しゃばぁん・・・」
セレーグ:じゃ、こっそりそちらをうかがってみよう。
マスター:リィタが全裸で水浴びをしています。
セレーグ:はぁ?
オルビス:着物を着てたらおかしいだろう。
セレーグ:いや、普通そういうことは深夜にするもんかなのかな。
マスター:じっと見ますか?
セレーグ:じっと見るのは礼に反するだろう。
オルビス:見とれてしまうということはあるぞ。ここは役得ということで・・(笑)
エリュオン:ははははは。
セレーグ:・・・じゃあ、とりあえず、不思議な光景に目をそらせなくなってしまうというくらいで・・・。
マスター:月光に照らされた彼女はきれいです。・・・でも、何かつらそうな顔をして、なんども、「しゃばん、しゃばん」と、頭から水をかぶっています。《セレーグに水の魔法カードを手渡す。》「やるせなさ」を1d3上げてください。
セレーグ:もともと1だったやつだ。(コロコロ・・)3がでて、足して4。いままでの4倍やるせなくなったよ〜〜。
マスター:彼女はじきに屋敷に戻ろうとしますが。
セレーグ:じゃあ、はっと我にかえって、先に帰ります。どうも不思議なことが続くなぁとか思いながら。
マスター:・・・それでは場面を変えますね。皆を集合させましょう。
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