最後に、シナリオの背景について説明します。 ◆あなたは魔女をご存じですか?あなたはもしかすると魔女を見たことはないかも知れませんが、魔女とは時代や場所にかかわらず、必ずどこかにいるものなのです。魔女といってもいろいろですが、おとぎ話に出てくるような大きな魔法の使い手は、よい魔女もわるい魔女も一緒に物語の世界の奥深くへと姿を隠してしまいました。ですから、わたしたちが出会うことがあるのは、紅茶をおいしく入れる力であるとか、すてきな笑顔であいさつをする力であるとか、そんな小さな力をもった魔女たちです。 いろんな時代にいろんな魔女がいましたが、全ての時代を通じて言えることは、魔女は誰でもひとつは持っているような「自分の取り柄」というものを活かす術に長けていたということです。それは、あなたのように、おいしいおにぎりを作る力や、部屋をきれいに片づける力でいいのです。それで他の誰かを幸せにすることができたなら、あなたはもう十分に魔女の素質があるといえるでしょう☆ |
◆あなたは15歳の魔女セッションでは、あなたには15歳の女子中学生になっていただきます。ごく普通の、道でよく見かけるような中学生に過ぎません。けれども、あなたは15歳の誕生日に、母親(もしくは養母)から、自分が魔女の血を受け継いでいるということを知らされました。はじめは冗談かと思いましたが、これは家の女性に昔から伝わる習わしで、ずっと昔から続けられていることなのだそうです。 またその時あなたは、母親から魔女の占いカードを受け継ぎました。魔女は、はじめての占いの示すカードが、その力を表すと伝えられています。あなたのはじめての占いが示したのは、「宇宙」のカード。母親が口伝で聞いたところによると、「宇宙」のカードはこれまで現れたことはなく、このカードを示した者には、「宇宙を飛ぶ力」があるのだということです。 |
さて、魔女といっても先に述べたようなものですから、その日から特別、生活の何かが変わるということはありません。あなたは、今まで通りに学校では部活動に精を出したり、帰り道には友達と甘味処に寄るのが楽しみだったりするわけです。 けれども、仲良しの友達三人がみんな同じ魔女だと分かったとき、物語はようやく重い腰をあげて動き出しました。 新聞部に属するあなたがた三人は、今年がもう最後の年です。紅葉の季節、残りの新聞もあとわずか。ここで三人は、最後の大きな仕事として、インタビュー記事を企画しました。近頃、市内を流れる琵琶湖疎水沿いに作られた環境問題を研究する新しい施設が話題を呼んでいます。そして、水系試験施設「アクアリウム」と呼ばれるその施設の所長さんは、皆さんの通う中学の卒業生なのです。 皆さんが、アクアリウムへインタビューに向かったところからセッションは始まります。 |
◆おわりに
スケジュールがタイトなため、資料が完全ではありません。 それでは、またセッションでお会いいたしましょう。 久保田 秀和 |