犬と永遠

(c)曽我 十郎 since2001

このへん から始めよう。(2001/7/31)


好きなもんは好きだし、嫌いなもんは嫌いだし。どこかボタンを掛け違えて狂ったらしい恋心が、どうにも悪趣味なcontextless redをはじめさせたけれど、そろそろ開放されてもいいかと思いました。この世に文脈なんぞあるもんか、と呪いの言葉を吐くたびに、その呪いは自分の身に降りかかってきたので、やっぱり呪いはいけません。

心構えの問題であって、見た感じなにが変わるということもないかもしれないんですが、節目として場所は変えます。通りすがりにせよ望んでにせよ、悪趣味なものを見てしまった人には申し訳ありませんでした。ごめんなさい。移転先は、またこの場所でお知らせします。

(2001/7/30)




僕が誰か女の子のことを想うとき、童話だから、ファンタジーだから、あるいはそれに付随する転生や奇跡という言葉では全く語り尽くせなかったことが悔しかった。だから、物語が過去や現在、未来を行ったり来たりするものであったとしても、物語の時間の流れと関係なしに、僕が(僕の)後ろから前へ読み進めていったときの僕の心境を辿ることでしか、彼女たちのことを想う方法がなかった。

たとえば、多くの人がはじめ天野美汐に興味を持つ理由は、おそらくその飛躍ある言葉であって、僕もそこから始まったからには天野の言葉を疑い続けたし、もし僕がそののち天野の言葉を信じるようになったとしたら、しかも僕一人しか天野の言葉を信じていないとしたら(秋子さんは祐一の言葉を信じたのだし、名雪は秋子の言葉を信じたのだろう)、彼女のことを好きになってしまったのだなぁと思う。

言葉の飛躍といえば、透子の言葉を信じていたのは青砥さんと依子先生の二人だけであった。ときに人を追い込んでしまう(ついには人を消去せしめるような)信じるという言葉の含むいやらしさが感じられるだけに、ここでは直弥が透子の言葉を認めていたかもしれないが、信じてはいなかったと思いたい。透子は直弥のほんとうに大切な友達だったけれど、天野のことを好きになるような、好き、はそこになかった。

一年ほどそうやって女の子のことばかり話していたと思う。そういう僕の言葉を信じてくれる人が少しでもいたなら、僕は不幸よりもむしろ幸いでした。ちょっと疲れたので、しばらくまたクリスマスの膝の上で眠ります。おやすみなさい。

(2001/7/28)

sense off 強化中。

「詩としてはよくできている。
 彼岸の情景を記述する詩としては、申し分のないものといえる。
 (中略)
 君の数学は世界と切り結ぶ剣ではない。
 世界を飾り立てるショールだ。」

彼の言葉がやたら心に残るのは、地に足のつかぬあちゃらの世界を彼が認めた上で話をしているからで、ベルトホルトはそのとき望まなかっただろうが、だからなおさら、恥ずかしいくらいの夢やロマンスに満ちた彼岸の情景とは、かの指摘によって形をなし始めたのではないか。いうなれば彼は、椎子ちゃんと直弥との間に想像される物語の中の理想的な恩師であり上司であり困難であり、仲人であった。

あー、それでは先生よりご挨拶をいただきたいと思います。

ライプニッツ 『新郎の杜浦直弥は詩人である。新婦の真壁椎子は新郎の新婦であり、やはり詩人である。・・・以上だ。』

筆はどこまでも滑り続ける。強化しすぎたようだな。<係り受け
(2001/7/27)

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