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わっふる日誌
WaffleDiary


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ちせ 2000年1月26日

屋上予報

ちせ

from

最終兵器彼女
高橋しん、ビックコミックスピリッツ連載中)

水が、天の星をそのままに映しているのなら、
海の一番深いところには、
空一番、高い星が映っているはずでした。

誰かのために何かを、なんて言うと
いつも後手後手に回ってしまうもので、
例えば自分の彼女を知らず最終兵器に改造されてしまったなんて
その最たるものだろう。

あの時、未来を予想できていればと過去を振り返ったとき、
未来と過去との狭間にあるのは屋上の世界とも言うべきもので、
僕はそこに水没した校舎と、その大きな水たまりに臨む屋上とを想像する。

飛び込み台の端に立つくらい危っかしい姿勢で
空の星に手を伸ばしたり、
水の底をのぞきこんでみたり、
走り続ける自分がどこまで高く昇ってゆけるのか、
あるいは、大きな何かに守られて
どこまで深く沈んでゆけるのかを計ってみる。

少女の背に、人工の翼。
でも少年には翼がなかったから、
少女を翼ごと抱きしめて
どこまでも深く沈んでゆくことしかできませんでした。
幼い頃に読んだ童話の、
この世で最も深い水の底には、
いったい何があっただろうか。


そこには、何もありませんでした。

けれども、遥か遠い水面を振り返れば、
二人が辿ってきたその跡に、
小さな星のかけらたちが
ずっと列を成しているのでした。
色とりどりに光を放つのは、
小さなアルバムの一ページで、
そのまま融けてしまいそうに見えて、
けして無くなることのない、
透明な硝子細工でした。

そして、彼女を強く抱きしめたなら、
未来と過去とは同時にしか手に入らないと分かるだろう。
自分がどこまで行くのか、どこへ帰るのかを考えなくちゃならない時は、
そんな特別な時だけで、
普段は未来も過去もなく、ただ今があるだけなのだろう。

「ごめん。
 僕に何ができるのか、やっぱりよく分からなかったけれど、
 この景色がとても素敵だと思ったから、君に見せたかった。」

それはきっと、今さっき生まれたばかりの結論。過去を創りだす未来の今。


Note1:そもそもは、

11月の学祭向けに書いたものでしたが、読み直すと最終兵器彼女と重なってしまったので載せてみた雑文。ちせのバンソーコーだらけの身体、日記の最後の言葉、可愛いおさげ髪の裏側にあるものに気付くのは、いつもずっと後のこと。だけど、頑張れ、シュウジ。なんにせよ、成長は敵だ。断固戦え、シュウジ。(謎)

陸上部で後輩でイモートな彼女をなでている暇があったら、ちせをもっとなでてあげなさい。気持ちは分かるけど。

Note2:お下げしてもよろしいですか?

お下げ超オッケー。というわけで、おかっぱからお下げになって帰ってきたちせですが、ほんとにちょうどあかりの逆。成長、というよりも、これは進化ですよね!

第一話、二話と比べて、今回ちせがなまら(^^;幼くなったように思えます。持っている人は確かめてみてください。


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1999年1月25日

絵がないので、表には更新日を書きません。明日は、ちせの屋上予報です(謎)

  • Note1:消えれば書く、

    書けばまた消える。カイの迷宮の主題曲はどれもえいえんちっく(^^;に聞こえます。

    浩子さんはまだビギナーなのでお恥ずかしいです。聞きはじめた時期が、LVNSよりも後のONE、Kanonの時期なので、自然こうなったみたいです (^^;;

  • Note2:zabadakといえば、

    恋ヶ窪スケッチブック(水原賢治)を中将君に見せるのを忘れていた(謎) 今度持ってゆきます。ザバダックファンで水色時代な人かつ中将君のような人には必見かと。

    谷山浩子さんとzabadakの上野洋子さんは、HolyかつDarkなイメージでは似ているかもしれません。「二月の丘」とか「星狩り」あたり?

  • Note3:本屋めぐり

    巷で話題の有翼騎士団なるものを調べにゆくと、桐原家の人々(茅田砂胡)の2巻が出ていたことに気づく。なくならないうちにゲットしたけれど、1巻を含め積ん読状態・・・。ルビー文庫版とは内容が違うらしいとは我が姉の言なので、中公版も読まねばならんのですが。

    小野不由美さんの十二国記が講談社文庫から出なおしていました。ホワイトハート向けにひらがなにした部分を漢字に戻したらしい。でも山田章博さんの美麗な絵が見れなくなったのは残念です。「ようこのようは太陽のよう」、のくだりが残っているかどうかは未チェック (^^;


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ぼくのドア 2000年1月23日

たとえ、
魂だけになっても

from

1.「DOOR」(谷山 浩子
with "Kanon"(Key舞・佐祐理

2.「僕は帰る きっと帰る」(谷山 浩子
with "ONE"(Tactics

1.

いつも私ばかりが幸せで、
大好きなあの人のために
好きな人が幸せになるために、
このいつもわがままばかりの私に
いったい何ができるだろう?


高みを目指す僕らの望みは
はるかな天を手に入れることじゃない。
ただ高みへ昇れば昇るほど
はるか下に臨む魂が
強く輝くのを知っているから。

自分はいったい何をしてきたのか
振り返ってようやく分かることがある。
けれども、そのためには
僕らはずっと振り返れるほどの距離まで
まっすぐ前に進まなければならない。

前に進めば
僕らはいつだって過去に還ることができる
過去と未来はいつも背中合わせなのだから。

未来に進んではじめて
僕らは過去を生きることができる。
現在とは
そんな過去と未来を創り出すファンタジーなのだと知る。


誰かに対してただ祈ることしかできないような時、
それは、限りなく未来を生きて
過去の全てを手に入れたその後のことだから、
そのときにはもう、奇跡は起きている。


2.

少年が過去を生きなおすためには
未来へ進むしかない。
立ち止まることは、
創造しないということ。
現在という時間を失って
虚無に飲みこまれ
全部、なかったことになってしまう。

深い霧の中へ、散り散りに消えてしまう。


谷山浩子さんの「僕は帰る、きっと帰る」を聞いて、「ONEの歌だーっ」と思ったのはやっぱり私だけでしょうか。明るすぎる?

以前はどちらかと言えば、〜〜氷の城で解けないパズルを解きづける少年を一人の少女が救う〜〜「カイの迷宮」(いや、でも私の場合、ゲルダと山賊のむすめの話か・・・)という身につまされるようなイメージでしたが。一年の計は元旦にONEということで、久々に茜シナリオやり直したら、そうでもありませんでした。それはKanonの影響か、それとも私が変わったのかしら。

浩平はけして誰のことも忘れないし、
忘れられないからあちらとこちらに引き裂かれ、
壊れるほどに大切な人たちがいる。
以前は永遠の世界を描くテーマが面白いと感じたONEでしたが、
今は、情や愛の部分がより胸に響くよう思えます。

谷山浩子さんはほんとは怖い内容を
軽快に歌いあげるから、
かけがえのないものが失われたこと、
そしてそれがかつて確かに存在したという気持ち、
泣き笑いの表情が見えるように思います。

“たとえ魂だけになっても君のところへ、今”

文字で書いた言葉からは想像もつかないほど
明るい歌声で君の名を呼ぶ。
自己を失いかけても、ただ一つ君のことだけを覚えていて、
そして、僕は帰る。そんな歌。

歌の最後に犬の鳴くのがキツイです。
人でないものに対して吠えているだろうこの犬は、
僕が帰れたことを示すのか、でも、もしそうだとすれば、
僕はもう、元の僕でない魂の僕。
いや、怖いです、忘れましょう (^^;
きっと懐しいご主人さまが帰ってきたから嬉しくて鳴いてるんだこの犬は。


Note1:わっふる玄関 (^^;

以上のこと、ドッペル玄関を集中して聞くうちに、その次の曲のDOORに入りこんでしまった故に。どの曲もすべて、谷山浩子さんのアルバム「僕は鳥じゃない」より。以下、gooとかで見つけた僕鳥ミニリンクです(^^)

Note2:新生活の必需品

欲しいねぇ、7140円。4月からの新生活の必需品じゃないでしょうか? 近永早苗さんご自身のイラストというのがもう。


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ざう姉 2000年1月17日

ザウルスはスケッチブック

ざうすけのお姉さん

公園のベンチで、
青空広がる海辺で、
あるいは閑かなローカル線に揺られながら・・・

スケッチブックを持ち歩くのは億劫でも、いつでも貴方のポケットに入っているザウルスがもしも画用紙に代わるのなら、心で切り取った風景や胸の扉を開いて出てくる想像を、どんなときもすぐに絵に残すことができるでしょう。

あなたのお側にいつも「ざうすけ」がありますように。


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天野 美汐 2000年1月10日

hide and seek

天野 美汐

from
Kanon(KEY

目を閉じたら、かくれんぼ。

いーち、にぃ、さん、
と数えるのが気恥ずかしいこの歳の子守りなのです。

かくれんぼする気を起こさせるような
私の六畳間の散らかりようもたいがいですが、
やはりそれでもつまるところは遊びの才能、
子供が心底楽しそうなのを見ると、恥ずかしいのも悪くない、
もう一度だけと言われれば、小さな部屋に似つかわしくない大声で
数をかぞえてみるのでした。

でも、子供の「もう一度だけ」ほど、
あてにならぬものはなかったり・・・


望まれるなら永遠に、
しりとりだって続けよう。

年が明けて、ようやく森林光年を更新しました。天野のショートストーリーの続きです。天野の誕生日どころか、名雪の誕生日やクリスマスまで過ぎてしまい、もはやこの冬のうちに書き上げられればなぁ、と日和る次第です。

Kanonの全年齢版はどうだったでしょう。
広告では天野が真琴を撫でるシーンのイラストが追加されているようでしたが、後からキャラクターに声が付けられるのに似て、嬉しさ半分、違和感半分に思えます (^^; ようは慣れなんでしょうね・・・。

ざうすけもようやくタイトル表示できるようになりました。ファイル名のアンダースコアをスペースに変換して表示するのは、WinAmpのアイデアより (^^;


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ERICA from song bird 2000年1月1日

SONG BIRD

エリカ

from
"エリカ"
KOKIA 「song bird」 より)

1999回の出会いはあったと思う。
顔も声も忘れてしまっているけれど、この20数年の間に。

2000人目の出会いは自分にとって大切な出会いだったのか、 そんなことを考えてみても分からないほどに、 私の2000年の朝はぼんやりと過ぎてゆきました。

2000という数字に意味があるとすれば、次の世紀までの時限装置に火がついたこと、どんな21世紀を生きたいのか考える最後の猶予で。

20世紀は歌の世紀だった、ということをどこかで聞いたような気がします。確かに世界中で一つの歌が唄われたのは、この世紀が初めてだったでしょう。

21世紀は物語の世紀になるんじゃないかと感じています。

ほんの数十年前まで居ただろう地域の語り部が、
新しい世紀を前にした時代の急流から消えてしまったのは何故?
語られるべき物語が語られなくなって、
世界のどこかに積もり続けているから。
広がり続けるネットワークのチャンネルが、その物語の国に辿りついて、
語り始めた新しい、たくさんの人がこのWebの世界にいるのだから。

20世紀最後の年の始まりを告げる歌に、KOKIAの"song bird"を聞きながら。
この世紀に出会ったことを確認した同窓会に、
それぞれが自分の意に沿わぬ生き方をしていなかったことに
勇気づけられながら。私は物語の世紀を生きるために。

「進め 迷うことなく 君の選んだ道を」

                 from KOKIA "エリカ"

本年も何卒よろしくお願い致します。


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