緑の庭と三つの歌





上昇する気温と反対に

体温は下がり続けている



季節の変わり目、

熱を出す変わりに

ただ寒けだけがして、

頭に引き寄せたフードで

空気から身を守った。



この金管楽器の体から

君に咲くひまわりの声を呼んだ。

われた音に震えがしたけれど、

時々届く手紙を思い出すことができた。



君が育てた太陽は、

地平線まで続いていて、

辺りを真夏の街にする。



写真に添えられた種を一口かじって、

もう一度、大きく息を吸うと、

遥かな街まで届くような音が響いた。







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夏町 銅貨