屋上の王国


屋上の王国


地底人のために地底王国が、
天空人のために天空の城があるならば
屋上人のためには屋上王国があって然るべきだろう。
屋上人とは何ぞや、と思った君は
周りの友達に「屋上は好きか?」と尋ねてみるといい。
十人に一人は「好き」と答えるに違いない。
そしてそのうちの、
屋上に永遠の欠片を見た一握りの者たちこそが、
屋上人と言われる種なのである。

日常とは、
人と人の繋がりの間にあるものじゃないだろうか?
永遠に一番近い場所に棲む屋上人にとって
この分かり難い、
なのにいつも魂が求めて止まない日常を、
僕は見失ってしまった。

あの時、一体どうすれば、
日常を求めることができたのだろうか。





                      fin . . . ?







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