meteorium radiodurans (2) 2004年5月

We live in Terrarium land, Aquarium sea and Meteorium air.


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 LikeLife.幼馴染があほっぽいけど男の子と対等の位置に居るのがいい.あほとかマジとかいう状態は基本的に対等じゃないと出てこないものだと思う.日常会話が漫才になってしまうという関西人の例のやつだが,みんなえらく身体を張っている.結未がなにかと頭をぶつけるのと椿が血を吐くのは持ち芸と呼んで差し支えあるまい.コテコテ.あと男の子のほうがツッコミ役なので,その結果,女の子たちのことをごく普通に鬱陶しがってるのが読みやすい.

(2004/5/11)

 そんな風にホットケーキのことを考えながら歯医者へ行ったら,その帰りに千本中立売(いーちゃんの住んでるとこね)と烏丸今出川で例のメロンパン屋を見つけた.選んで通ったわけではないのだが,これも縁か.ふかふかメロンパンを女子高生がかぶりつきながら歩いていた.玖渚がそんな風に食べるのを眺めていたい.そのうち全店巡りでもしようかとも思ったが,ホットケーキにせよなんにせよ歯医者通いの人間が考えるべきことではない.しかし,歯の大敵は甘いもんよりも多忙であって,虫歯と知りつつほっとかざるを得なかったあの1,2,3月の忙しかった時期には毎日歯が欠け続けるという恐怖を味わった.もうあんなのはいらん.

歯科衛生士のお姉さんに歯磨きを指導してもらった.一言一言ゆっくり確認するように話す様子がたよんなくて可愛い,とか思っていたら,ドリル少女に変身したとたん人が変わったような豪腕になるので面白い.ドリルというか,ともかくあのよく回転するアレだ.東京では永作博美に似たお姉さんが居るという歯医者を友達から紹介してもらっていたというに京都で受診せざるを得なかったのを残念に思っていたが,これはこれでいい.

(2004/5/10)

 これ,メロンパンの味じゃないよ.しかし何か別のものとしてとても旨い.焼きたてのクッキーの味に近い.あるいは初美の焼いたホットケーキの味(主観的評価による)と言い換えてもいい.

(2004/5/4)

 有限無限.

午前零時に研究室へ行くといつもの後輩が居て,先輩,世界の有限を証明したいんですけど,これでどうですかと来る.世界に果てがあるのかどうか気になって本屋でそれっぽいサブタイトルのついたカント,を読んでいるらしい.僕は哲学の素養があるわけでないし,先方もべつにそれを期待しているわけでなく会う人誰彼構わず聞いているので,それならと僕なりに世界は有限であるべきだがおそらくはそもそも有限も無限もないとかいう話を思うままにした.こういう話を恥ずかしげもなく聞けるあたりが見習いたい若さであって,こちらも恥ずかしげもない語りモードへと切り替えて,日記には書けないようなことをつらつらと.彼は合気道と中国武術と社交ダンスに打ち込んでいる人で,拳法を学ぶ人は哲学も学ぶものなのだと何か納得した.もしくは,世界の果てとか考えてると,そういうイベントも起こるのだなあと.

「先輩はこういうの読まないんですか?」「僕は(ヒルシャー先生の)座学が嫌いで.」「情報学も座学じゃないですか,」「いや,情報-工-学はそうじゃない.手を動かさないと.」・・・情報学,と言われてはっとした.この建物から情報工学という名前は消えて久しい.工学の名は消えたとはいえ彼もたいがい手数の多い人で(だから僕が何か言うまでもないのだが),僕の修士時代を思い出すと恥ずかしくなるくらいだ.

(2004/5/3)

 ヤミと帽子と本の旅人(ORBIT/ROOT)

焦げ目のついた布切れになって三千世界を旅する話.三千世界,というのは半分比喩で半分はそのままの意味で.神話級の面々が登場する中で主人公がただの布切れなのがいい.平たく伸ばせばおそらく一辺20cmくらい.「いらない俺 手もないし,足もない」とはひねくれた時の彼の言葉であって(おそらく.だって,口もないし).布切れの真ん中に大きな目が一つ.たったそれだけ.誰かに被ってもらわなければ移動もできない.一応,三千世界をジャンプする力とそこの住人に憑依する能力を持ってはいるけど,自在にはならない.憑依先の人間,いや人外のほうがはるかに多いが,それがまともでなかったりまともな環境に居なかったりすればどうなるかは暗黒SNOWをご笑覧くださいである.例えば彼方ちゃんの身体に憑依するとつぐみさんには逆らえないとか.そういう力関係は心ではなく身体のほうに属しているのである.

普段は目の大きさ分の視界が開けられただけの画面に,僕を被っている女の子が喋るときだけは都合,彼女,そして彼女に被られている僕の立ち絵を見ることができるのは,この世に神がいるなら神の情けであると思う.いや,僕じゃないけど女の子が可愛いから.あと,僕を被ってくれる人物が幼女であったり小人さんみたいな娘であったり,ついでに言うと憑依先も女の子であることが少なくないのは,倒錯的な趣味を持っている人にはたまらないであろう.

つうか,ものも喋れぬ幼女と口のない布切れがどうやってコミュニケーションをとるのか.みたいなことについては例によってこのへん参照.

世界が一冊の本だとしたら.そして,その本を納める図書館世界があったとしたら.その図書館世界が一冊の本だとして,そして,またそれを収める図書館世界があったとしたら.話したがりのケンちゃんはそんな小難しいことを考えては話そうとするのだけど,それは聞いてもいいし聞かなくてもいい(わざわざ選択肢が出る).玉藻の前に言わせれば「ふふふ,下世話な禅問答やったか」ということで.またリリスがさまざまな性質を持つ分身,頭がいいとか神性を持つだとかに分かれた時,主人公の元に残るのは,なんだろこれ,特技らしい特技があるわけではないが(あえて言えば「仕切りたがり」という性質だが,それって特技か?)ともかく周りにちょっかいを掛ける楽しい奴だった.もちろんアーヤもどんな場面であれふざけずにはいられない人で.そんな風に話は浮世離れしたところと地に足のついたところのバランスがとれていて,だから地を這うただのお焦げもその生まれについて思考の深みへ落ちずに済むし,神話の住人たちの中にあって同じように冒険することが出来た.後から振り返ると俺みたいな奴にいったい何が出来たのだろうと思うけれど,その時その場に居たということが大切で,その場にいないと本当になにも出来ない.そして,その時その場に居たのは他の誰でもなく自分でしか有り得なかったということなのだろう.人を超えた彼らの中にあって,そんな甘ちゃんな考えが通用してしまいそうなところが優しい.あと,唯一つの自分,というようなものを持たない奴が多くて,ばらばらな自分がどこかで他人とも縁があって,ようするに自分と自分や自分と他人が姉妹喧嘩している.そういう雰囲気を一言で表せば,楽しげ,である.あるいは彼らの上に主神なく,ただ酒神のみありき.

そもそも,大好きなお姉ちゃんにホットケーキのことを謝りたい,から始まる素朴なお話でもある.あと,メイリンの唄がいい,とか話し始めるとキリがないねこれ.

CGが半分も埋まってないんだけど,まだ続きがあるのだろうか.

(2003/5/3)


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