他人向けに作った文章を拾い集めました(50音順).これは僕の理想や希望のお話です.
●痕(リーフ)DOS
四姉妹はほとんど年下なので妹三昧ですが,妹というよりは従姉妹というほうがしっくりきますね(事実そうですが).彼女らは耕一に対して恥らうような他人行儀さがあって,親戚の男が家へ訪ねて来たという気分がよく出ています.
●雫(リーフ)DOS
孤立し追い詰められたときの兄妹のそれとしては,月島兄の取った行動は許せません.あれが月島姉と月島弟だったらもっと幸せな結果になっていたように思います.
●終末の過ごし方(アボガドパワーズ)
男が描いた「ひとめあなたに…」(新井素子).彼氏をバラしてチャイニーズスープを作ったりしないところが男のドリームに溢れていてほほえましいと思います.いろはさんもきっとそう思っています.
●鈴がうたう日(Tactics)
好きだなぁ.特別な体験を何か一つ発見すれば,人はなんとか生きてゆけます.今まで忘れていたけれど,僕と彼女はあの日,たしかに手を繋いでいたのだ,とかそんなの.高校時代の話は高校生が語るよりも,彼らのような予備校生(あるいは大学生)が語るほうがずっとリアルですね.
●days inoscent(inspire)
睦月によると,互いの親が結婚したら楓が睦月のお姉ちゃんになるのだといいます.しかし睦月と楓は同じ学年なので,こういうことは自分が早生まれであることを特別に考えてないと出てこない言葉です.私は早生まれなので,学校にいるとクラスメートはやはりみんなお兄ちゃん,お姉ちゃんという気がしていました.クラスメートを兄姉呼ばわりすることの不自然さ,年上のものたちに対する湿っぽい意識なんかを容易に包み込んでしまえるくらい,どうにも助平な子供たちのお話でした.
●To Heart(Leaf)
なんか凄くえっちな話だった記憶があります.こんな可愛くて普通な子(注:葵ちゃん)とやってしまっていいのかと,当時は真剣に悩みました.
●とらいあんぐるハート(janis/ivory)
男と女の境目なんてどうだっていいよね.だけどライターである都築真樹がそれを狙って描いたというよりは,昔の同人誌やその後のゲームを見る限りでは,気持ちのいい人間関係を突き詰めたら今回はたまたまそうだったのだと思います.にじみでてくる人の良さが,彼と彼の子供たちが皆に愛される由縁でしょう.いつの間にか少年でなく少女のほうを動かしているという程度は今や当たり前ですが(小鳥),主人公は女顔(真一郎)で,ときに男と女の台詞は逆転し(七瀬),女同士が好きだって当たり前やん(いづみと唯子),あるいは自分の性のらしさに迷います(いづみ).言うなれば現代のとりかえばや.
●とらいあんぐるハート2(janis/ivory)
面倒見のいいお兄さんの話です.だけど,陽に頑張りすぎかもしれません.昔は好きだったけれど,今では同じ寮監でもミルキィ・シーズン(KID,プレステ)のお兄さんみたいに静かな苦労屋のほうが好きになってしまいました.
●フロレアール(13cm)
人生踏み外した大学生は,あたたかく綺麗などこかの世界で少女と出会わなければならないというテーゼ,アンチテーゼ,それから.
●WHITE ALBUM(Leaf)
女の子の可愛いところだけを真面目に取り出した話でした.女の子というのは,実際こういう風に可愛い.
●もみじ(ルネ)
かたや孤独な御曹子,かたや不幸な身の上の少女.少年が少女をもらいうけて酷いことをするんですが,似たもの同士である二人はそのうち互いの居場所を互いの内に見つけてしまいます.目覚めにはkiss,おやすみ前にも必ずkissを.夜は一枚の布団に,身を寄せ合って眠ります.遊園地での遊び方さえ知らない二人ですが,観覧車だけはなぜだか好きでした.そんな,おとぎ話.
●雪色のカルテ 〜Karte von Schnee〜(Peach)
患者っていうのは医者にとって全て数値化されてるんですよ.だから入院患者である少女らの生命が各種パラメータで表現されるのは怖ろしいほどによく理解できました.
●Libido7(Libido)MAC
エロは笑っても良かったんだ! という,人生においてかなり大切なことを学んだ作品です.
●Libodo7 Impact(Libido)MAC
声付きでさらに笑える内容になりました.
●Reborn's Day 〜月夜の出来事〜(ピンパイ)
線の細い少年少女がともに不思議な一夜を過ごすというただそれだけの話.その中心には,過ぎ去りし夏の世界へと続くプールの底がありました.確かに幼年期というのは無駄に長い夏休みと水にまつわる話のなかにあるもので,そんなノスタルジーに耽るのもたまには良いかと.