◆ 川の果ての希望の星 ◆
Original Size 1577 x 1200

▼童話物語「フルォリット」絵本企画のイラストです。


 「うん、僕の"希望"の星。昔、南の空には川のように続く星の列があったのを覚えているかい。えーと、」

 キノは、一冊のノートを開きます。それはキノがおじいさんからもらったノートで、紺や栗色の細い線が見事な星の地図をえがきだしていました。ホタルはキノの指さすところを、ぐっとのぞきこみます。

「ええ、知っているわ。神話の時代、この地方を流れていた大河の名をもつ星座。」

「その列の最後にはひときわ明るい星があったよね。昔の言葉で『川の果て』という名前の星。川が時間の流れをあらわしているとしたら、川の果ては未来。未来にはあんなに明るい星があるんだ、って僕はあの星にはげまされてきたんだ。」

「フルォリット」第三章より)

▼前作windowから始めた薄塗りに、前々作フルォリットのような昔ながらの手法も合わせて用いた、三作目らしい(?)作品です。
川のキラキラ以外は、やっぱりPainterの水彩薄筆と水滴ツールで描いています。本当に描いていて気持ちの良いツールです。
人物のツーショットも、男の子を描くのも久しぶりです。おかげで下書きとまったく違う顔や構図になりました。もっとちゃんと下書きを書いてから塗りを始めればいいのですが、どこで塗りに入るかの見極めが難しくてできません。




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寿琅啓吾 <soga@summer.nifty.jp>