・星影拾遺の星・
the Words of Starlight




100億年の光に包まれたこの星で、
宇宙の端に生まれなかったことを感謝し、
投影星図の夜の向こうを思う。


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Achernar(アケルナル)
冬の南地平線に隠された「河の果て」、エリダヌスのα星。
河が時間であるとすれば、未来に位置するその光は夜空で最大の希望です。 例えば、光の車を駆って斃れたパエトンならば、エリダヌスの河で灼けた魂を癒しつつ、空のこの星をキッ、と睨み付けているべきでしょう。
日本では低緯度地方にしか姿を見せないことが、南国への憧憬を催します。また、童話「フルォリット」の第三章に、よく似た星の話が登場します。 (1998/2/8)

《天輪羅針儀》(てんりんらしんぎ).
 "天球儀"と重なる語感がありますが、あちらが天の模型であるのに対し、こちらはより恐れ知らずなことにも人工のPolarisです。北に見受けられる宇宙の理には逆らいたくなるもので(例えば、人が追求すべきはArcticよりもANTarcticであるべきだと思いませんか?)、このちっぽけなケェスを片手に、銀河航路を行く者が絶えません。
 天氣輪の流行を追わぬ者は、昔ながらのジャイロコンパスで事が足りるといいます。私もちかごろ少し流行を追いすぎかと思わなくもありません。 (1998/1/13)
 天輪羅針儀は人によって様々です。それは、気圏予報士の持つような水銀計でもあるし、夜間飛行の翼を導く、凍った電氣針でもあるといいます。「森の中心の天輪羅針儀」に登場。(1998/4/21)

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寿琅啓吾 <soga@summer.nifty.jp>