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☆資料☆
◆鉱物◆

 アクアが花を見てつぶやく鉱物の名前について。
 『ルビィ、碧瑠璃、シリカ、サファイア、雲母、ホタル・・・』

・碧瑠璃(へきるり):
ラピスラズリといえば分かってくれる人が多いでしょうか?
・シリカ:
黄水晶の独逸語読み(silikat) 石英の一種で黄石英ともいいます。
・ホタル:
蛍石(fluorite,CaF2)を無理矢理略したものです。
蛍石には紫外線をあてるとその名のとおり蛍光を発するものもあります。
色は緑、紫、黄色などがあるようです。

 「アクア」の名前自体はアクアマリン(aquamarine)より。水のように透き通っています。
 緑柱石の通称で、これが緑色になるとエメラルドと呼ばれます。
 アクアの父の「コーラル」とは珊瑚のことですね。

◇植物◇

・カラヴェーク(タイ名):
和名アルタボトリス。
甘い香りの花をつける常緑樹だそうです。
・チョンプー(タイ名):
和名ジャワフトモモ。「桃色」の意。
白い花も赤い実もそれなりに食せるようです。
・サーム・シー(タイ名):
サーム・シーと呼ばれるものには「プッターン・サーム・シー(三色牡丹)」と「プッタチャート・サーム・シー(仏の一生の三色)」の二つがあるのですが、本文中に出てくるのは後者の方です。

◆参考資料◆

・レヌカー・ムシカシントーン『タイの花鳥風月』(めこん)
草花がたくさんでてくる今回の雰囲気を決定したのはこの本です。
・望遠郷シリーズ『タイ [東南アジア]』(同朋者出版)
タイの自然・歴史・民俗芸術などを紹介するガイドブック。
シナリオ創りに役に立ちそうなネタがビジュアル豊かに紹介されています。
・長野まゆみ『鉱石倶楽部』(白泉社 MOEBOOKS)
鉱石がたくさんでてくるのは主にこの本のせいですね。
セッション中はこの本の中の写真を見せていました。
・長野まゆみ『夏至南風』(河出書房)
クーランの名前はここから。知っている方にはちょっときつかったかも ^_^;
あと、街の空気を参考にしました。
・映画「青いパパイヤの香り」
ムイの名前はここから。これもスァイヌームの街のイメージ作りに役立ちました。
・その他、タイの社会・歴史に関する資料適量。
 
・ZABADAK『小さい宇宙』
zabadakが吉良知彦と上野洋子の二人だった頃の最強のラブソング。
もともとはこの歌から『星洋燈』ははじまりました。
すべてはラストシーンのために。


★感想戦★

クアリ:「いや、一晩で魔法が解けてムイちゃんの目が見えなくなったあとに、クーランに『ほんのすこしの勇気』とともに『あなた自身で再び彼女に夜空を見せてあげるのよ』といいたかったんですよ。ただ、それは医術でなく星魔法で、というつもりだったのでそれはちょっと勘違いですよね。人間の『星魔法』では目が治らないということですから。」

マスター:「クーランの星魔法では偶然にせよ目は治らないというのが大前提だったよ。
 いずれにせよ最後のシーンを俺がどこまでコントロールするかが難しいところだったわ。主題は願いと星洋燈の意味だったので、その話が終わったあとの最終シーンではGMに制御を渡してもらうつもりだったんよね。後日談という感じで。」

シン:「最後の『ほんのすこしの勇気』をかけたところだけど、あれくらいいえなきゃ男がすたるぞ、クーランって感じで。」

マスター:「彼はもともと優柔不断な男だという設定なので(笑)」

マスター:「暗い小道・・のところでシナリオの核心にどれくらい気づいてました?」

クアリ:「その時点では30%くらい。あとから振り返るとああ、なる程って感じですけど。」

シン:「全然わからんかった(笑)」

マスター:「大泉さんがいきなり気づいてたようだったので、焦りましたが・・・。」

エリー:「いきなりあんなこといわれたら、何かありそうだなって思うよ。あのセリフが一番重要かなって思った。」

シン:「アクアの説得のあたりはもうムチャクチャだったわ、わたし。あとから思い出してみると、なんでこいつこんなこといってるんだって、壁に血出るほど頭ぶつけるかもしれんて感じ。」

シルバス:「最後、猫としては口を出したかったが、とてもそんな雰囲気ではなかった〜。」

マスター:「事前資料にも書いたように、基本的に猫は主に魔女への助言という形でしゃべることになるんだけど、そこに自分の意見を織りまぜることは出来ると思うんだけどなあ。難しいとは思いますが。」


☆あとがき☆

 いかがでしたか?《筆者より》に書いた理由で現実の世界を舞台にすることを決めたとき、はじめに候補に挙がったのはスコットランド〜アイルランドでした。しかし、どうしても宗教と「魔女」との問題がひっかかるので、いっそのこと舞台を大好きなアジアにしました。「亜細亜の魔女」の方で無理矢理理由を付けていますが ^_^;
 そしてタイをモデルにしたのは、タイが20世紀初頭、列強の支配下になく近代化も進んでいたことからでした。
 このリプレイはおそらく、普通に行われているウィッチクエストとはずいぶん雰囲気の異なるものでしょう。なにか感想などございましたら、メールを頂けると嬉しいです。
 それでは、長々と読んで頂いて有り難うございました。

寿琅啓吾(シナリオ・マスター・リプレイ担当)
<soga@summer.nifty.jp>


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