公園に星が落ちている、と
見知らぬおじさんが言った。
砂に埋もれた星たちを
拾っていたら、雨が降ってきた。
泥まみれの星を指でぬぐうと、
ぴかぴかの先端が刺さって
血がにじんだ。
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びしょぬれの私は、もう家に戻れない気がして、
そのまま歩き出した。
雨が体を冷やして、
触れると生温い金属のようだった。
アスファルトに頬をつけて眠ると、
星になる夢をみた。
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水は新しいいのちを与えてくれる。
星は、なにか別のものに生まれ変わるため、
雨降り注ぐこの地に落ちてくるのだ。
私がこの世界に生まれ落ちたのも、
なにか別のものに変わるためだったのだろう。
水滴が腕を滑り落ちる度、
新しい感覚が生まれる。
人はいつも何かになろうと思うけれど、
何かになってしまうことはない。
ただずっと、何かへと変わり続ける過程にある。
もしそうだとしても、
それがけして幸福ではないという証明のため、
私は、地に落ちた星を探し続けている。