章タイトルがなんでJabberwockyなのかは以前Jabberwockyの話書いたときに偶然言い当てていた気がします.
森絵都のカラフルに先行されている部分をさておくならば,あとは自分が絵として見えていてどつきあったり触れあったり恥ずかしがったりすることができる,そういう酒神の戯れみたいなところでは俺つばよりむしろヤミ帽を思い出しました.
いろいろ気詰まりでしたが羽咲のおかげで僕は大変元気になったといいます.
章タイトルがなんでJabberwockyなのかは以前Jabberwockyの話書いたときに偶然言い当てていた気がします.
森絵都のカラフルに先行されている部分をさておくならば,あとは自分が絵として見えていてどつきあったり触れあったり恥ずかしがったりすることができる,そういう酒神の戯れみたいなところでは俺つばよりむしろヤミ帽を思い出しました.
いろいろ気詰まりでしたが羽咲のおかげで僕は大変元気になったといいます.
辛いところはスキップ気味に読みました.
いざ屋上から飛ぶというときに口から流れ出す言葉はシラノの話で,まるでフィクションがざくろさんを連れ去るように思える.本なんか読んでるからそういうことになるんだ,と言いがかりみたいに僕は思う.
人は何かありえない衝撃を受けるとかつて親しんだフィクションの驚異とか空想に乗っ取られるようになるときがあるんだ.濡れ衣かも知れないけど僕らそれを原因であるかのように憎む.僕らにとってもありえない原因よりも見えやすいそれを憎ませてくれよ.
その点,サウンドオブミュージックは安全だった.だから僕らは迷わずそちらを棺に入れたのだ.
念のため書いておくけど,フィクションに取り憑かれたがために人がおかしくなる場合よりも人がおかしくなったがためにフィクションに取り憑かれる場合のほうが多いであろうよ.
19歳だったのかー!
言われてみればもちろんまるで19歳であるかのように幼いのですが,とりあえず,すまぬ.
いや,いま読み返したら不意に『十九才』の文字が目に入ってきた.これまでは目が認識を拒んできたというのか.女の子の年齢を実際より低く見積もったのは初めてだなぁ.
リト子の服といえばあのヘッドホンのような何かですが,それはそうとして,女魔法使いの衣装は胸元が命,と言わんばかりの開いた胸元も気になります.大学の初めてのクラスコンパで高校生のときは着なかった夜のおでかけ用を着てきた人みたいなのだらよ.
彼女の姿を何度も観察しなおしてようやく背中にクリスナイフ差してることに気付きました.気付いてる人は最初から気付いてただろうけど,僕は一週間くらいかかった.何度も目を通すことによって発見があるのはなにも文章に限ったことではないです.
勢いで最後の最後まで解いてしまった.以下,話の核心に触れる部分もあるので,やってる最中のひとはご注意を.
「あの、素晴らしい をもう一度」の空白のとこは,まぁ,何を入れてもいいんじゃないかと.コーヒー,なんてどうかしら.例のコーヒー.
あの,素晴らしいコーヒーをもう一度.朝食のときリト子の入れてくれるコーヒーが,「うまいんだ、これが。」
ごめんなんかいま捏造した.というか他と交ざった.
でも,日蝕の話とかね,昔したときのこと.ふたり,つかの間の楽しかった記憶のその傍にコーヒーがあったとしても良いんじゃないかな.
リト可愛い.
さて,水晶の力に関する設定を信じるのならば,この話の残り全てはうさんくさいということになります.世界と時を構成する力というのはそれくらいやっかいなもので,あの世界においてだれがなにをどんな風に変えてしまっているのかは語り手が彼本人であるためよく判んないです.そもそも彼の意志すらそのままに反映されているわけじゃないという駄目押し.
水晶の力というのは,正しい世界というのはよくわかんない,ということのファンタスティックな言い換えかもね.神様みたいな視点で書かれていたら正しさの水準をそこに置いておくのが妥当だろうけど,この話はずっと彼の視点でさ.あの過去らしき話も彼の視点であって,しかもその妥当さは彼をきっかけとして変わってしまった世界における出来事との整合性の上にしか成り立っていない.
勇者は彼が言うように嫌なやつだったのかしら.リトが好きになった人で,リトにとっては王子様みたいな人なんだったらそれはそれで僕は良いです.
彼に後悔があったとすれば,そういうのひっくるめてのことだと思う.彼は彼が過去として見た世界に対して責任をとったのではなくて,人の子ではあずかり知れぬ正しさの水準,つまり世界と時の構成の在り方に対して責任を取ったのではないかな.水晶に触れた時点で過去とか記憶とかそういう人間くさいところはもう踏み外しちゃってた.人が自ら命を落としてまでなにかしようとしているのはたいてい,途方もなく観念的なものに取り憑かれてしまった時ではないかと思うのです.
どうしようもないこの世界のなかではっきりとそうであってほしいのはリトが愛されてるってことですよね.
ヴェルも,勇者も,フスルトも,みんなリトのことが好き.
3つも重なってることくらいは世界の誠であってほしいです.
男の子も女の子も原因不明の取り返しのつかない不全を抱えたままふたりきりで居る,というあたりが好みです.明日はどちらが杖になるとも判らない混乱.
D.C.IIの雪村はどういうわけだか記憶が曖昧に,また義之のほうは意識を維持できなくなってゆきます.それでこのふたり揃って両親不在.ちょっとした体調不良でも周りに頼れる人がいないと死ぬんじゃないかと思うもんです.記憶とか意識とか変になってるならなおさらでさ.僕らそんな風に,自分おかしいんじゃないか,もしかして死ぬの,と思いがちだけど,荒野にふたりきり放り出されたみたいなクライシスに,だけど彼女が彼が,傍に居るならばってさ,思う.
なお,雪村については前向性健忘でないあたりが当たり前のようでいて新しいです.
あああ,リト子が!!
リト子の落ち着かなさっぷりが凄いです.立ったり座ったり!
記憶の不全よりも,彼女がじっとして居られなかったりしょっちゅう不安そうな顔してることのほうに問題が隠れている気がします.
まだ二周くらい.
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目を火ともやす ナグルファルが
なぶやえずりつつ 風まきおこし
ふかつき森より あらわれいでぬ
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唄われることばは元の意味らしきものから離れて聴こえてくる.唄のことばでは日常的なことばの繋がりが無視されるものであるし,そもそも耳だけで聴いた唄をことばに切り分けるのが難しいときている.あるいは,唄われるべき歌詞,つまり音に先行する文字のGrand truthがあるだなんて信じる必要もない.
ナグルファル,ということばは何となく不思議な呪文として聴いてるほうが唄としてはいい感じになります.それこそ鏡の国のジャバーウォックかバンダースナッチくらいに遊離したなにかで.
だから,歌詞みないで聴いてるほうが幸せ.それで「ジャバーウォッキー」と「ナグルファルの船上にて」から似た印象を受けるのはどちらも叙事詩のような調子で唄われるからよね.
上の詩はジャバーウォックをナグルファルに置き換えた替え歌.元の歌は芹生一訳「鏡の国のアリス」より.元の歌の元の歌はLewis Carroll, “Through the Looking Glass, and What Alice Found There”より.そして元の歌っぽいものたちについては「ジャバーウォッキー」冒頭の翻訳集を参照のこと.たくさん,たくさんです!
http://www.hp-alice.com/lcj/l_translation.html
翻訳は唄うことに似ている.その日本語は元の意味らしきものから離れて聴こえてきます.
寝たり起きたりが安定しなくて気分が悪かったから今夜は「うた∽かた」の日にしたよ.黒うたのほう.
基本的には「恋愛の痛痒」と「死生の再会」ばかり見直してるアニメだけど今夜は「散華の衝動」から後ろ全部.散華の衝動では魔女っ子みたいな沙耶さんを発見できて良かった.ほうきじゃないけど鎌に横乗りしてふわふわ飛んでるのよ.あんたどんなけ可愛いのか.スタッフロールで絵コンテ佐藤順一だったというのが駄目押しでイザティ/アバメヒナム/エトカフェ/ナン.まぁ見てたら他の回でもこの人ときどき横乗りしています.
記憶がもう怪しいのだけど魔法使いTai!の沢野口沙絵といえばまたぎ乗り.茜とか油壷先輩が横乗りする.高倉先輩は半あぐら乗り.横乗りの人はその美男美女っぷりからして周りから見られてることの自意識を感じさせます.高倉先輩はカッコつけたいけど途中でもにょもにょして半あぐらになっちゃう.
沙耶さんのことは口ほどに権力的でないものとして扱いたいので恥ずかしい姿を探してしまいます.「欠片の詩歌」の電話の相手はそういうとこ担保するために出てきたんだろうけど,あーゆーのなくても沙耶さんは普段から可笑しい.
沙耶さんについては,とくになんということはなかったなぁ,と回想される感じの人であってほしい.なんでだか知り合って,仲違いしたわけじゃないけどもう会わなくなってる人って多いじゃない.そういう人のひとり.季節の外から裁くよりも季節の中にただよう人.夏が過ぎて秋がやって来るという程度の人.
http://www.orbit-soft.com/product/root/parasol/pages/page_chara01/03_chara01.html
「ただし本人の家事能力は最低である」
あんたなにしにきたんだよ!
谷田部家に来た経緯とか,見た目はメリー・ポピンズみたいなくせしてさ.
僕のドキドキ対決的には,家事のできない人のところへできる人が訪ねてくるか,あるいは男子のほうが家事ができるのが筋ってもんです.これ両方満たすのがメイドガイ.うちにも来てくれないかなメイドガイ.
PARA-SOLは家事が壊滅的な谷田部家に家事能力の最低なハンサムさんの訪ねてくる話だそうです.可笑しくてよい.
http://www.orbit-soft.com/product/root/parasol/pages/img_04cg02/comoic041_b.jpg
もちろん料理は爆発.
男子の場合,家事ができないのは別に珍しくないので,この程度のことはキャラクター設定に明示しなくてよいはずです.一つにはギャグなんだろうけど,あと,男子は家事ができる,という幾らかの先行作品に心奪われちゃってる人にとっては一回逆に行って帰ってきたみたいなひと巡りした表現に聞こえます.たとえば女の子になってさざなみ女子寮に住みたいとか思っていた人にとって.あるいはCLAMPがときどき持ち出してくる伊集院玲のような旦那さまも思い出すとよいです.妖精事件のクーフーリンもよいよなぁ.
P.S.
家事のできる人がもうひとり後から来るのか.来訪者はメイドガイとメイドガイテイマーのようにふたりで1セットね.
http://www.orbit-soft.com/product/root/parasol/pages/page_chara05/03_chara05.html
Looking-glass Insects,地下の秘密基地にて.
間宮「はぁ? なら古い本から学べる事なんてあるの? そういうのを読むのが老害なんだよ」
ざくろ「老害……」
違うと思うけど…使い方…….
でも……やっぱり,違うんだ…….
ここはたぶん違う…….
ざくろ「マーマレードの空き瓶じゃないよね……」
ここは不思議の国に通じるウサギの穴でもなんでもないんだ…….
でも,何だか私には最初間宮くんが不思議に見えた.
何か惹かれるようなものがある様な気がして……此処に来てしまった.
間宮くんはとても謎めいている様に見えたけど…….
でもそんな事もないんだ…….
なんか……知ってみたらつまらないもの.
とてもつまらないものだった…….
以下,帰りの電車にて.
間宮くんか…….
正直がっかりだった…….
ざくろ「がっかりか……」
何を期待してるんだか…….
何を期待したのですか?
今日いう日の選択肢を大々的に私は何も誤っていない.穴ぼこだらけの日常が,いっぱいの花束の様な人生に変わるようなタイミングなどなかった.
そうだったかなぁ.間宮くんの秘密基地はそこに辿り着くための経路とかやたら天井の高い空間とか発電とか迷彩カーテンとかけっこう面白いんだけどさ.
ざくろさんが何にがっかりしたのかは判りにくい.一つは「やっぱり,違うんだ……」と結論から入っちゃうから.がっかりした気分が先にあるように感じられる.あとはざくろさんが「マーマレードの空き瓶」つまりアリスみたいな世界を期待しちゃって,それが裏切られたとも読めるのだけど,この面白げな地下がアリスみたいな世界ではないと言える理由は特に触れられていない.
あるいは「やっぱり,違うんだ……」の直前までのやりとりでは,間宮くんがライトノベル好きで古い本から学べることはない,って言い切っていて,謎めいたところもなく世間話的に好悪を断ずるのがアリス的にはお気に召さなかったのかもしれない.
SNSからのメールはよく知らない男の人からの承認申請が来ている…….
「アリスとか好きなんだね.チェシャ猫ちゃんってヤン・シュヴァンクマイエルの『アリス』は見たの?」
ちなみにチェシャ猫が私のHN.
「少し芸術性が高い映画だけど,チェシャ猫ちゃんは聡明だし感受性が高いから気に入ると思うよ」
残念ながら,私は聡明でも感受性が高いわけでもありません.
話題がアリスだったらいいというわけでもないのだ.どうすりゃいいの? 僕らの感情は難しい.
屋上にて.
……なんであんな場所に間宮くんが…….
間宮「ごめん……ボクは結構人覚えるの苦手なんだよね……」
ざくろ「そうなんだ……」
それにしたって……昨日の事じゃない…….
なんかどうでもいい人だったけど……覚えられてないと思うとなんとなくムッとする…….
なんだろ…….
昨日別れた時は,あんなに煩わしい声だったのに……今は間宮くんの声が違って聞こえる.
同じ声なのに…….
間宮「ここって結構涼しくない?」
不意を打たれたり,ムッとしたりで昨日の感情がリセットされてるわけです.あとはお天気晴れ.よい風の吹く高い場所.地下とはぜんぜん違う.声が違って聞こえても変じゃない.
ざくろさんは出会いに際して好き嫌いのわけをきれいに言語化しようとする人ではない.分別とか主張とかしなくていい.僕はぼんやりと日々を過ごすこの態度がそのまま彼女の幸福に繋がっていてほしいと思う.お姫さまみたいに生きられたらいいんじゃないかなぁ.
ざくろさんは地下の間宮くんとSNSの男を回避した後ようやく屋上の間宮くんからロダーリの本を受け取る.昔話の少女のように二つの罠をくぐりぬけ三つ目に辿り着いた場所,そんな風に思えるのかもしれないね.心地よい屋上の空気をつかみとる健康な魂にこそ幸あれだ,と不健康な魂は願う.
「晴れの似合う少女にこそ幸あれ」
(ジャン=ロタール)
ところで,好きな子の言葉を写経するのはそれだけで楽しいですよね.
最近の引用はバックログをスクリーンショットツールで撮ったものに基づいている(Evernote).いつでも一次資料を確認できるので後になって写し間違えを心配する必要がない.文脈が必要ならば背景とメッセージウィンドウをセットで撮ってもよい.
無論,ギャラリーに収録されない可愛らしい立ち絵もこれを使って記録する.