Scene9. 呉藍 Reprise
クーラン、ムイ、魔女たち全員が広場に集まりました。 マスター:ムイはいつものティアン・ヨッドの下に座ります。 シン:まだ服が乾ききってませんね(笑) エリー:「わあっ、濡れてるニャア。」 シルバス:「ご主人、また失敗したんですかミャア?」 クアリ:「今度はなにしたんですか?」 シン:「川で飛ぼうとして落ちちゃったの(笑)」
クーラン:「そっちはどうだった?」 シン:「だめだった。」 クーラン:「・・・あの洋燈の魔法がないと、願いがかなえられないよ!! まあ、一人前になれるかどうかも分からないけど。」 ムイ:「(少し、気のなさそうに。)ふぅん。」 シン:クーランにちょっと耳打ちします。「ねぇ、お願いってさあ、ムイちゃんの目が見えるようになること?」 マスター:クーランは顔が真っ赤になります。 シン:図・星!!
ムイ:「あっ、そういえばルアさんが探していたわよ。」 クーラン:「えっ、じゃあ、しょうがないなぁ、ぼく・・・ゆくよ。」 シン:「ちょっとまって、ちょっとまって。(また、クーランに耳打ちを・・・)えと、クーランって、お医者さんになるんだよね。」 クーラン:「ああ、まあ、がんばったらなれるかなぁ。」 シン:「がんばりなよ。頑張るんだってば。星洋燈に頼るだけじゃあ、お願いはきっとかなわないよ。」 クーラン:「う〜ん・・・。」 マスター:クーランはそういって去ってゆきました。そしてそれと入れ違いに彼があれわれますよ。
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ホシノヒト Scene10. 星の人 星猫カラヴェーク:「よう!また会ったな!!」 エリー:来たか。 シン:星の猫だ! 星猫カラヴェーク:「あんた、こいつをさがしてたんだってな。チョンプーだ。」 マスター:カラヴェークはエリーに似た猫を連れてきています。 エリー:「そうだニャア。洋燈を盗んだのはあんたかニャア。」 マスター:その猫はちょっとすまなそうな顔をしてこういいます。 チョンプー:「みんなのアイドルのよぉ、ムイさんにあいつがちょっかいかけるから・・ちょっといだずらしたんだよぉ。でも、洋燈は星の頭をしたこどもにうばわれたんだよぉ・・・。」 シルバス:子供? チョンプー:「なんかぴらぴらの服を着ていたよぉ。」 エリー:「その頭の星の色からどんな鉱石が想像できるかニャア?」 チョンプー:「そうだなぁ、いってみればアクアマリンかなぁ。」 シン:「そういえばそんな色のボタンがあったなぁ。」 クアリ:「ええ。」 星猫カラヴェーク:「そういえばこんな話があったな。星祭りの間、星たちは地上の祭にひかれて、人に姿を変えて街へやってくることがあるそうだ。一緒に遊んでた子供がうっすらと光だけ残して消えてしまった、という話もある。」 シン:怪談ですよ、それじゃあ(笑)
エリー:で、花と星のつながりが、ああね。 シルバス:『蛍』がないとかいう話と関係があるのか。
これからどうするか話し合いますが、なかなか結論は出ないようです。
クアリ:「お師匠さんになにをいわれているんでしょうねぇ。いずれにせよ、クーランに、星の人に洋燈がとられたってことを、教えてあげたほうが・・・。」 シン:「そうだね。・・・あ、じゃあ、ムイちゃんはどうする?」 ムイ:「わたしはここで待っていようかしら。」 エリー:久しぶりにカラヴェークがきてくれたことだしね。 クアリ:「じゃあ、いってくるね。」 マスター:カラヴェークはうれしそうにしているよ。
広場に残った二人。 ムイと、そのひざの上でまるくなるカラヴェーク。 ムイ:「ねぇ、猫さん?人はよく星に願いを託したりするけど、その『願い』って、どういう価値を持っていると思う。」 星猫カラヴェーク:「願っても絶対叶うってわけじゃなし。イカサマのようなものじゃないか。」 ムイ:「『星洋燈』もそうだと思う?」
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シルバス:とりあえず小屋に行ってみましょう。 マスター:行っても二人とも小屋にいないよ。どこ行ったんでしょうね? シルバス:どうにもならないミャア。 マスター:それじゃあ、そうしていると君たちの脇を例の背広を着た男が歩いて行きます。 シン:彼のほうへ寄ってゆく。 背広の男:「ん、どうかしましたかお嬢さん?」 シン:「え・・っと、あ、」 クアリ:「はじめまして。」 シルバス:「とりあえずご主人、挨拶するミャア。」 シン:「・・・こんにちは。わたしはリウィット・シンっていいます。魔女です。」 クアリ:「あたしも魔女で、クアリといいます。」 シリカ:「これはご丁寧に。私はシリカというものだが・・どうかしましたか?」 シン:「子供・・・フリフリの服を着た子供を知らないかなぁ?」 シリカ:「フリフリの服を着た?」 クアリ:「そう。こんなボタンを落としていったの。」とアクアマリン色のボタンを見せます。 マスター:それを見ると彼の顔色が変わるよ。 シリカ:「その釦をどこで!?・・・君たちはあの子に会ったのかい?」 シルバス:「貴方は誰だミャア?」 シリカ:「私はその子の兄です。」 シン:「へえ。」 クアリ:「お兄さんですか。」 シリカ:「君たち、あの子となにがあったんだい?」 シン:「市場で花を見てたの。あの子は。それで、『とうさま、かあさま、ルビィに碧瑠璃、シリカ、サファイア、雲母、やっぱり、蛍はいない、さがさなきゃ』っていって、いなくなっちゃったの。そのあと、橋の上でまた会ったら、あの子はね、水の中に飛び込んじゃってね・・・。」 クアリ:「・・・で、服を乾かしてあげていた時に、ボタンを落としちゃったみたいなの。」 シリカ:「じゃあ、君たちはそのボタンを返すためにあの子を捜しているのかい?」 エリー:「それもあるけど・・・。」 シン:「あの子が洋燈をとってっちゃったのかなぁ・・・。」
シリカ:「そうですね・・・・・・私たちの仲間とも会っていただきたいのですが。」 シン:「ルビィさんとか、碧瑠璃さんとか?」 シリカ:「おやおや、参ったな。・・・それじゃあ、夜中に遺跡のところでお会いしたいと思うのですが。」 クアリ:「ええ、いいです。」
シン:ところで、個人的趣味ですが、これなんの遺跡ですか?仏教の寺院とか。(と地図を指していう。) マスター:これは主に昔の王国の天文台があった場所です。寺院跡もあると思いますが。
シリカ:「それでは失礼するよ。」
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